時々日記

日々の制作や日常の中で感じた事など、時々更新しています

2月14日から始まる岡本太郎現代芸術賞に出品する作品や、作品を運ぶ箱ができてきました。寒くてなかなか作業が進みませんが、寒さに震えながら、薪を燃やしながら、じっと木を見ながら奥歯を噛み締める時間はやはり人にとって必要なのかもなと思うようになってきました。古代の人もこんな気持ちだったのかなとか。

これまでで一番大きな木を掘っています、文字通り掘っています。中にいるとやはり母のことを何度も思い出してしまいます。山中他界などと言いますが、木中他界なのでしょうか、母の病室での会話やこのアトリエに来たときのことや、なんだかずっと繰り返し思い返します。

フェイスブックでもいつか書いたのですが、木の中に光が入る最近の作品は、できた時に、これはまずいものを作ったと思いました。母の体の調子が悪いのを知っていましたし、それと共に、出来上がってきた作品が光の棺桶のようなものに見えて嫌だったのです。しかし、それを見に来た母は、いつもは辛口なのですが、珍しく褒めるのでびっくりしたのを覚えています。

あまりここのページは人が見ていないと思うので、ポロポロと思ったことを書きます、、木の中に入っていると、やはり何か物凄い力が過ぎ去っていく一瞬を感じたり、静かに何かが降りてくる時を感じたりがあります、その度に、ああ僕は鈍感でよかったと思うのです、きっと敏感な人はできないのでは、、。きっと日本の神様の考え方のように、ここに出たり入ったりするのでしょうか、、手を叩いて神様を呼ぶ習慣の面白さというかユニークさというか、、何かいいなあ、こういうの。

この木の中に、釘が埋まっていました、針金も。樹齢100年近いので、きっと70年くらい前に打たれた釘を巻き込んで中に残っていたのです。

ああ、すごい。なんというか、、。

木の中は、海や川が凝固したもののよう、さて、、もっと仕事をしなければ!!

制作中の作品と並んで眠るムックさん(雑種14歳オス、短い足と飼い主の不精でお尻が固まった毛玉がチャーミング)
よく寝てる。

作品を運ぶ箱と、木と大工仕事の師匠のおじいちゃん。

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