第32回 道銀芸術文化奨励賞 受賞記念 藤原 千也展 終了いたしました
ご観覧くださった、本当にたくさんの方々に、心よりお礼を申し上げます。
そして道銀文化財団の方々には本当に本当に、、ありがとうございました。
この展示から何かが始まりそうだと思いました。みてくれた人のエナジー、木と交わり合うこの場所。素晴らしかったです。、
しかし、、まだまだ、、、この生命をもっと引き出したく、もっと、この木を撫でている時の興奮とか、感動とか、それが作品にそのままポンと出せるようになるには、どうしたら良いのかと、ものすごい生命をもっと生成のまま、表したい。これからも、もがくのみです。どうか、、僕のわがままにお付き合いいただければありがたいです。
もう残り時間が短い。とか、今の気持ちを大事にしたいとか、最近は特にそう思っていて、、少し荒削りでも、今思っていることを全てぶつけるつもりで、この作品は2ヶ月ほどで作りました。展示してみて、やはりここが彫り足りない、、あそこも彫り足りない、、、とは思うのですが、でも、今の気持ちを表すにはこれしかなかったと思いました。
この作品は、今アトリエに一旦戻して、もう少し作り込み、4月からまた違う場所で展示できそうです。
近くなったらお知らせいたしますが、今度は長い期間置けそうなので、それもすごく楽しみでいます。
当たり前ですが、木を集めたり、みに行ったり、運んできたり、アトリエに入れたり、整理したり、仕事をしてお金を稼いだり、生活のための諸々のこと、そのことに比べると彫っている時間はあっという間です。どんなに辛いことがあろうと、、、ああ、あの木を彫れるんだなと思うと正気でいられるものです。
ポプラの木を彫れて、本当に嬉しい。。ものすごい偉大なペットと一緒にいるような感覚です。小さい頃に見た、自宅近くの公園に聳え立つポプラ並木。もー~~~~ーーーーーーのすごい迫力で、でもすごく動物的というか、可愛らしくて、獰猛で、不細工で、かっこいい、まさか今、こんな木を彫れているなんて、、ああ。幸せです。 いわゆる通常の木彫では、この木はクセが強すぎてあまり適さないと思われます。しかし僕のような作品ですと、まさに適任というか、運命的な出会いとさえ思うくらいです。 繊維の美しさ、粘り、宇宙の爆発のように繊維が絡まり、渦を巻いている。 犬を撫でるとき、あまりに可愛くて自分の内頬を噛むくせがあるのですが、この木にも同じことをしてしまう。すごく不思議な生命体です。 これからもポプラの木が彫れますように、、、。写真は、作品に耳を当てる鑑賞者の方です。何か聴こえると話していました。すごい。こうやってすごい鑑賞者の方々に本当に救われています。これからもよろしくお願いいたします。