時々日記

日々の制作や日常の中で感じた事など、時々更新しています

 だめだ、制作が全然進まないでいる。これを作れたら、しんでもいいと思える作品を作ってきた、絞り込んで、絞り込んで、本当に心の底から震え上がる熱と実感が湧くものを、

 でも、何も進まないでいる。模型を作っては壊し、ここ3ヶ月繰り返している。

 そして、もう僕は分かってきている。どんなに良い作品だろうと、褒められようと、作品は売れず、展覧会にもそう呼ばれないのだ。 大きいとか、腐るとか、高いとか、スペースがないとか。理由はあれど、結局良い作品ではないのだ。 仕事場でも馬鹿にされ頼りなく禿げた中年の僕は、何か、それでも、情けなさも作品に繋がるのだと信じて、ずっと生きてきた。僕などはこの世にいなくても良いだろうという思いとは、中学からの友達だ。

 異常な劣等感が様々なことへの行動を遅らせ、困難にする。 こんな作品じゃあ、案内も出せねえや、と何人もの方への手紙を捨てたろうか。親友に作ってもらった個展の案内状は段ボールにそのまま残った。不義理を繰り返す自分にも嫌気がさす。 

 よく思い出す。中2で初めて東京で見た、駅へ向かう大勢の人と、団地の窓に並ぶ洗濯物の連なり、なんとも言えない不在感と、無常のように感じた生の手触り。 

どうしたらいい。明日も生きているのかもしれないのだから。 夜中の もろい自尊心だけを糧に、なんとか突き抜けなくては。

情けない日記、でもどうせ、明日には忘れてるから大丈夫さ

  

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